知教労 教職員アンケート2019ー2020冬は こちら

休校中の対応について考える

 2月27日夜の総理大臣による突然の休校要請発表、そしてその週末には「自主登校教室」の発表と十分な検討がされないまま、「休校措置」が取られました。

 中学校については、生徒が登校せず部活はもちろん実施しないということで、教職員のみの出勤となり、大きな問題は起こっていないようです。(生徒の過ごし方については問題が出ていますが・・・)

 小学校については、全学年「自主登校教室」を設置するように愛知県知事から事前の連絡もなく発表されたことで、市町村教委は混乱。いったん決めた対応を再度練り直すことになりました。

 ある市では、原則学童保育で朝から対応、学校に来るのは学童保育で対応できない児童のみ。別の市では午前中は学校対応、午後は学童保育と決めたものの、自主登校教室の話が出て、午後も学校対応になっていました。

 外国の対応を見ていると、学校を閉鎖して教職員も出勤しないケース、学校どころか必要最小限の店舗を除いて市内の事業所のほとんどを閉鎖しているケース、あるいは中国武漢のように、自宅軟禁状態のケースと、日本より厳しい対応を取っているところが多いようです。いずれもなんらかの問題がありますが、日本の「休校措置」は果たしてこれでよかったのか、少なくとも県や市町村教育委員会では十分な検証が必要ではないでしょうか。

 

 さて、教職員の働き方についても問題が出ました。「自主登校教室」を急遽設置したことで、多くの小学校ではその対応に忙殺されました。急に休校になったため、忙しい3月に児童とやるべきことができず、卒業式の準備など教職員のみで対応することとなり、自主登校教室の対応もあるため「休校」のはずが、通常以上に多忙だった、休憩さえ十分に取れなかったという話も組合員から出ています。文科省からは感染予防のため「テレワーク(在宅勤務)」や「時差出勤」などの話も出ていましたが、絵に描いた餅になったようです。

 法律や文科省通知とも照らし合わせて適切だったか、働き方の面でも見直しが必要ではないでしょうか。

 

 オリンピック、パラリンピックの延期が決定され、感染者が増える中、教育現場でも4月以降どのような対応をするかが問われています。今後、知教労では、知多地区にとどまらず県内の幅広い情報を集めて、愛教労とともに適切な対応を求めていきたいと考えています。勤務するうえでのお困りの点、疑問点、ご意見等、ぜひ知教労へお寄せください。(連絡先は左下に記載しています。)

 

                               2020年3月24日

 

人道の港  敦賀ムゼイムの旅

 福井県の敦賀港は、かつてヨーロッパの祖国を追われた多くの人たちがシベリアを経由して上陸した港であるため、「人道の港」とよばれています。愛教労退職者の会が、この地を訪問する行事を計画したので、知教労からも参加しました。 ムゼイムとは、聞き慣れないことばですが、資料館という意味のポーランド語です。

 ロシア革命の影響で、1920年代に763人の孤児を受け入れた記録、1940年代に杉原千畝が発給した「命のビザ」を持って渡航してきた人々を受け入れた記録などが展示されており、とても有意義な人権学習の旅でした。  

 

   大国に 囲まるる小国(くに) 波蘭(ポーランド) 

             いくさのたびに子らは飢え病む

 

   ヒトラーもスターリンも逃れ一年半 

             着きし敦賀の情あたたかし

 

         参加者の吉川ひとみさんの詠んだ短歌です

                               2020年3月4日

自主登校教室?

 愛知県知事が「自主登校教室」を設置するよう市町村教委へ要請しました。このことの是非は今後議論されてくると思いますが、これでは、通常の授業をするのと変わらない。わざわざ、民間企業も含めあらゆる場所に迷惑をかけて休校などしなければよかったのではないかと思います。(給食を中止し、午前中授業にするなど別の方法はあったと思います。)以下、熟読して各自考えてみてはいかがでしょうか。

 

(参照)愛知県ホームページ

https://www.pref.aichi.jp/soshiki/gimukyoiku/korona001.html

 

 

                                                                                         2020年3月1日

突然の臨時休校

 27日(木)夜に急に「要請」された臨時休校。知多半島の多くの学校では28日(金)に急に本年度の授業を終了することになりました。(市町によって若干対応に違いがあり。中学校の卒業式はおおむね行われるようです。)

 

 この要請を受けて、知多半島の多くの市町では休校が決定されました。しかし、急なことでもあり、細かいことが連絡できずに、生徒・児童を帰した学校も多かったのではないでしょうか。

 生徒・児童を帰宅させて改めて考えると、未実施分の授業や、残された生徒・児童の荷物から、新年度の体制まで不透明な先行きにため息をつくものです。

 また、休校中の対応についても、市町によって異なります。一部児童を学童保育のように担任が預かるところ(大府市、常滑市)もあれば、生徒・児童は一切登校しない(東浦町、東海市等)ところも。教職員は基本的に出勤となりますが、小さい子どもがいる教職員や、非常勤講師などへの対応については、正式には何も決まっていない市町が多いようです。

 時差出勤やテレワークは管理職自身が経験も知識もないため言及していないと思われます。知多半島では多くないですが、名古屋方面などから満員電車で通勤する教職員もおり、感染で休校の意味を無にする可能性すらあります。今後の対応が気になるところです。

 

 要請が急すぎて仕方がないにせよ、児童を学校で預かるのは「休校要請」に反するという意見も出ています。教職員は通常勤務であり、小さな子どもがいる教職員、非常勤講師等で経済面に不安がある教職員や年休の残りが少なく対応に苦慮する教職員もいると思われます。もし、困ったこと、ご意見などがありましたら、上のアンケートフォーム、メール(左下)等で知教労へお寄せください。

 

(注)各市町の対応は投稿時点のものです。組合員および公式ホームページの情報を参考にしています。今後変更もあります。詳しくは各市町ホームページをご覧ください。

                               2020年2月29日

【延期】春を迎える学習会開催(3月1日)

【コロナウイルス感染の広がりを受けて延期が決定されました。】

 ※今後、改めて実施する場合はこちらで日程などをお知らせします。詳細は「愛教労」ホームページhttp://www.aikyourou.jp/をご覧ください。

 

 知教労も加盟している愛教労では「春を迎える学習会」を3月1日(日)13:00から開催します。

 場所は:労働会館本館(金山駅から徒歩10分)

 学校にあるいらないものを「捨てる」ことから始めた働き方改革についての講演会の他、今話題の変形労働制についても学習します。

 どなたでも、無料で参加できますので、ぜひお越しください。(申し込みは不要です)愛教労学習会は、毎年大学生や、県外からの参加者もいるなど、組合員外の参加も多くみられます。ぜひお越しください。

 もちろん、愛教労・知教労について知りたい、日ごろの仕事上の悩みを相談したい、語りたいという方のご参加も大歓迎です。

 

                            2020年2月22日

愛教労新年会

 1月25日、愛知県教職員労働組合協議会(愛教労)の新年会および新事務所披露パーティーが行われました。

 愛教労には知教労を含め、愛知県内全域を網羅する10以上の組合が参加しています。議長を含め複数名、知教労から役員を出しており、県内全域の課題について県教育委員会等と交渉するとともに、組合員間の交流、情報交換を行っています。

 

 今回は新年を迎えるとともに、事務所移転を記念して行われました。

 関係する組合員にとどまらず、初代議長をはじめとするこれまでの役員の皆さん、弁護士事務所の方、共同研究者の方など多くの方の参加をいただき、食事をしながら交流を図りました。

 

 さらに終了後は愛教労青年部による学習会も開催。労働問題にとどまらず、歴史についての講義が行われるなど充実した内容でした。

 知教労は、愛教労と協力しながら、労働運動を進めていきます。組合員以外も参加できる学習会・各種イベントもありますので、当ホームページや愛教労ホームページを定期的にご覧ください。次は3月上旬に学習会を予定しています。

 

                              2020年1月26日

 

資料室に各市町教育委員会との話し合いを掲載しました。その2

 資料室に知多市、半田市、東海市、美浜町、武豊町教委委員会との話し合いを掲載しました。

これで、知多地方の5市5町がそろいました。ぜひ参考にしてください。

 質問やご意見も大歓迎。組合員に直接聞くか、左下のフォームなどから連絡してください。

 

資料室はこちら

 

 このうち、知多市では小学校部活を廃止していくことになりました。小学校は部活だけに忙しいわけではないですが、大きく時間を割いている仕事であるのは事実です。小学校教員にはほとんど空き時間がなく、児童が登校してから、下校までほとんど付きっ切り。休憩時間などありません。8時に出勤すれば6時間授業時の下校時刻16時の時点で8時間勤務は終わっているはず。が、その後に部活があるという不思議な状態です。

 知多市では、過労死水準の勤務から脱却する第一歩を示しました。他にも山積する仕事がありますが、大きな決断に拍手を送りたいものです。(小学校の部活は全国的には珍しいもので、文科省も部活は中学校・高校のものという認識です。学習指導要領や、多忙化解消に向けた各種会議でも触れていません。半田市・武豊町では小学校部活は行われていません。)

 2021年度(令和3年度)以降は、超過勤務の上限は原則45時間になる方針です。これは学校に限ったことではないですが、学校の勤務に当てはめると、8時出勤なら休憩時間45分を確保した上で、18時30分退勤です。(休憩が取れないなら18時前に退勤です。)中学校の部活についても正面から向き合う必要があるのではないでしょうか。各市町教育委員会にはこれに対する答えを用意して欲しいものです。

 昨年は大企業が、今年4月からは全ての企業で残業の上限規制が始まります。医者や運転
手などの例外を除いて、年720時間、月100時間、2~6か月平均が80時間、45時間
を超える残業は年6か月までを超えると一般企業では刑事罰のある犯罪になりました。(公務員
の刑事罰は免除)このような時代の中、人員増をほとんど行わずに「新学習指導要領」実施に伴い、小3~小6では週1時間授業時数が増えます。早急に矛盾した勤務体制について改める時期ではないでしょうか。

                               2020年1月20日

資料室に各市町教育委員会との話し合いを掲載しました。

資料室に知多教育事務所・各市町教育委員会との話し合いを掲載しました。

 

資料室はこちら

 

 第一回目は、知多教育事務所、阿久比町、常滑市、大府市、東浦町、南知多町を掲載しました。

超過勤務問題、小中学校部活問題、学校訪問の改善、職場体験など多忙化の要因となる行事、削減すべき書類や副読本について多岐にわたる話し合いが行われています。

 

 多少は改善傾向にはあると言えますが、過労死が起きてもおかしくない水準である月80時間以上の超過勤務をどう解消するかについては、具体策に乏しく危機感の薄さを感じました。文科省からは45時間以内との話も出ていますが。

 

 多くの教育委員会では、時間を割いて紳士的な対応をしてくださったことは感謝するとともに、実効性がある具体策が欲しいと思う自治体が多くみられました。簡単に言えば現状を打破するには、次の2つしかないということです。

 

・人員を増やす(専科教員、学習支援員、部活指導員など)

※教員以外は増えているが、教員以外を増員した場合の効果は限定的。

 

または

・仕事を減らす(部活、1人あたりの時間数、各種行事、学校訪問、書類)

※お金や手間がかからず改善できるのは部活動の活動時間と学校訪問などにかかる手間でしょうか。ICT整備は、時短にはあまりつながりません。学校のシステムが大きく変わらない限り。

 

どちらも避けていては永久に改善しません。知教労の要求も大きく言えば、この2点が中心です。パワハラ等人権問題についても要求しますが、これは組合が要求する以前に改善すべきことだと思います。

 

                               2020年1月19日

明けましておめでとうございます

2020年、明けましておめでとうございます。

 

日頃は、知教労の活動に対して、ご支援・ご協力大変感謝しております。今年は、変形労働制の導入が検討されるとともに、勤務時間超過についても上限が原則45時間とされるなど大きく働き方が変わることが予想される年です。

 

 教職員の皆様、より良い働き方を実現するために、知教労とともに真の意味での働き方改革に取り組んでいきませんか。また、教育委員会・管理職の皆様におかれましても目指す方向は同じだと考えておりますので、より良い教育の実現のため、より良い労働環境の実現に向けて互いに協力していきませんか。

 

      今年もよろしくお願い致します。

 

                             知多地方教職員労働組合

 

知教労は「変形労働時間制」の決定に抗議し、撤回を求めます。

 知教労では「変形労働時間制」の決定に抗議し、以下のような声明文を出し撤回を求めます。なお、「変形労働時間制」の問題点については左メニュー「Q&Aコーナー・変形労働制資料」に知教労勉強会で使用した資料を掲載していますので、理解の手助けとしてご覧ください。

 

                             2019年12月7日

知多地方の教職員の皆様へご案内を送付しました

 知多地方の教職員の皆様、日頃は当組合活動にご理解とご支援ありがとうございます。この度、知多地方の教職員の方に知多地方教職員労働組合(知教労)の活動の様子などについて、冊子を郵送させていただきました。順次到着する頃だと思います。(一部小中学校は組合員が直接配付させていただきました。)

 毎年、好評をいただいている「知多地方全小中学校の超過労働(在校)時間状況一覧表」、多忙化解消に向けての提言、今話題の「変形労働時間制」についての解説などが掲載された「知教労ニュース」「各市町教育委員会との話し合い」、そして県教委との交渉の様子を記載した「愛教労ニュース」等読みごたえがある内容です。読んで損することはありませんから、ぜひ目を通してください。

 ご意見やご相談もお待ちしています。同封の教職員アンケート(無料の返信用封筒または当ホームページからも送信可能)をご活用ください。左下の連絡先からメールを送ることもできます。パワハラ等の相談も随時受け付けております。

 なお、こちらの不手際で届かなかった方、講師等で届いていない方はお知らせいただければ無料で送りますので、メールか上記アンケートでお知らせください。(知多地方の小中学校に勤務されている教職員の方(非常勤職員等含む)に限ります。)

 知多地方教職員労働組合は、知多地方の小中学校に勤務されているすべての方(常勤、非常勤問わず、すべての職種を含む)の方が加入できますので、組合加入希望の方、ニュース会員希望の方(送料込み年2000円で毎月送ります。)は、ぜひお知らせください。実はお得で充実補償の愛教労共済(月600円)のみの加入もできます。

 

参考>民間企業の残業実態調査(ITメディアニュース)

https://www.itmedia.co.jp/news/articles/1911/26/news129.html

これを見れば「教員の働き方改革」が一番遅れているのは一目瞭然。

 

                             2019年11月26日

小学校英語について考えませんか<10月27日愛知の教育を考える集い開催>

 知教労も加盟している愛知県教職員労働組合協議会(愛教労)により、小学校英語に関する講演会・分科会が開催されます。講演会だけでなく、主体的に意見を述べ議論することができる分科会もあります。知教労・愛教労に入っていない方も参加できますので、ぜひお越しください。参加費は無料です。

変形労働時間制

 昨日、教職員給与特別措置法の改正案が閣議決定されました。今後国会で議論されるとはいえ、導入される可能性は非常に高いです。「繁忙期」4・6・10・11月に週3時間延長し、8月に5日間の休日を作り振り替えるとのことですが、大きな課題があります。

 

1 さらに超過勤務が増える恐れ

 「繁忙期」の4か月は実態としてそれ以上残業している教員がほとんどである。では問題ないかというとそうではない。今は7時間45分勤務ゆえに、おおむね17時以降の全校的会議(職員会議、研修)は設定されていない。勤務時間にいい加減な学校とはいえ、ここは比較的守られている。これが18時まで設定される恐れがある。

 そうなると、さらに1時間、勤務時間が伸びることになる。

 

2 「取れない休憩時間」がさらに増える

 教員の休憩時間は生徒児童がいる時間に15分の昼休憩、放課後に30分という学校が多い。

実際は昼休憩は取れず、放課後は会議や部活でほとんど取れない。部活がない市町の小学校教員であれば放課後の30分は取れるが、あと少しで勤務時間が終わる段階でわざわざ休憩しようという人はいない。また、勤務時間が1時間伸びると、労働基準法で休憩時間が45分から60分になるが、勤務時間が伸びても休憩は取れないので疲弊するばかりである。

 

3 家庭生活・私生活の崩壊

 教員といえど、普通の人間である。子どもを持つ母親だったり、父親だったり、あるいは高齢の両親がいるかもしれない。また、日常生活を送るためには買い物や病院へ行くこともある。勤務時間が延びれば、保育所や学童保育への迎えが困難になったり、あるいは預け入れが難しい事態も生じる。また病院の診察時間に間に合わなくなる恐れがある。年休を取得することで対応は可能だが、年休には限りがあり無限に取得できるわけではない。

 

4 夏休みの振り替えは本当に可能か

 教員は年休が20日取得できる。また、お盆休みがないため6日間の夏季休暇がある。もし、変形労働制になったらその分の振り替えで5日間増えて11日になる。それ以外の年休は20日あるが、民間企業や行政職と違い、授業日に休暇を取得することは困難である。

 年休は夏休みに10日以上取らない限り捨てることになることが多い。(他の時期は取得できる時期が限定される)しかし、現状でも10日以上の年休取得者は少ない。特に中学校教員は夏休み中に行われる部活および大会によって多くの教員が年休をあまり取得できていない状況である。つまり捨てる年休が増えるだけの制度で現実的ではない。せめてGWなどの谷間などを埋められるようにする、月に1回は平日に休めるようにするとすれば別ですが。

 

 他にも様々な問題がありますが、まず「無賃長時間残業」の実態を改善しない限り解決しません。そもそも、この変形労働制は、残業代が支給される民間企業のための制度であり、勤務時間を年間で割り振ることにより「できるだけ残業が発生しないように」するための制度です。閑散期がほとんどない教員には難しい制度です。また、この制度の運用は、現場にゆだねるということですから、ひどい丸投げです。

 

 今後教員も超過勤務は月45時間まで(残業代が出ないので本来はゼロ時間までのはずですが)の制限はかかってきますが、現状は月80時間越えも珍しくない状況。そして、自らの命と健康を守るはずの「出退校記録」も忖度かいい加減かという状況。これを変えていかなければ働きやすい職場にはなりません。すでに知多半島でも講師不足が深刻化しており、県外では正規の採用試験の受験者も減少して、定員割れの恐れも出てきました。この制度の導入の前にすべきことがあると思います。

 結局、人を増やすか、仕事を減らすかの2択しかなく、これは勤務時間中、ほぼ拘束されている現場の教員の努力ではどうにもならないことです。

 

 

                             2019年10月19日

変わり始めた学校の夏

 昨年度に続き、今年度も暑い日が続いた8月も今日で終わりです。以前であれば、どれだけ暑くても行われていた部活動などの夏の活動も、WBGTや気温を基に判断し、無理な活動をしなくなった夏でした。

 昨年度は悲しい事故があったので、急遽対応したという状況でしたが、今年は、「活動の意義」を前面に出して実施する可能性もあったわけです。しかし、多くの市町教委・学校では適切な判断をして、環境省が「特別の場合以外は運動を中止する。特に子どもの場合には中止すべき。」としているWBGT31℃以上で活動を中止する学校が増えてきました。

 これは、これまでの学校の歴史では画期的なことではないでしょうか。

 

 知教労は、以前から夏の暑さ対策について訴え、ホームページでも2016年9月に大々的に記載しています。(下記ページの一番下)

https://chikyoro.jimdo.com/お知らせ-新規情報2017年度/

 

 少し遅かったとはいえ、現実に即した対応ができるようになったことは評価できます。各種大会が中止や延期になったとしても、命より大事なものはありませんから。エアコンも多くの学校で設置され「予算がない」という理由で骨抜きになる可能性もあったのですが、気温を基準にして、暑い日はフル稼働しており、これも評価できます。

 エアコンの導入により、暑さによる体調不良を心配する必要がなくなるとともに、汗でノートやプリントが濡れてかけなくなる、下敷きで仰ぐ生徒児童を注意しながら授業を進めるなんてことも過去の話になりました。

 

 もうひとつ大きな話題がありました。知教労ニュース8月号でも取り上げましたが、「火舞い」(トーチトワリング)の安全性が名古屋市で問題になり、中止されました。

 他の県ではあまりない話なので、他の代替方法で火を使わずに安全に行うことも必要ではないかと思います。そもそも、必要なのかも含めて考えたいものです。

 

 さらに職員作業。これは学校による格差が大きいようですが、学校施設は本来、市町の所有物。市役所の壁のペンキ塗りを行政職員が行うなんてことはないはずです。プール清掃や草取りもそうです。これらの作業についても予算を配当して、教員が行うことがないようにしてほしいものです。一部市町はこういった作業を行う人員の確保も始まっているようですが。

 

 知教労では、知多半島の小中学校に勤務する教員が健康的に勤務できるよう、活動していきたいと思います。職場で困っていること、改善して欲しいこと、よくわからないが本当はどうなのかなど、お気軽にご意見・ご相談をお寄せください。(左下に連絡先があります。)

 

                             2019年8月31日   

不祥事防止に必要なことは?

 埼玉県の教員が「残業代がでないのはおかしい」ことを裁判に訴えました。このことは何十年も前から問題になっています。最近は報道のおかげで誤解は減りつつありますが、「教員はどれだけ働いても残業代は出ない」ということです。

 教員という業務の「特殊性」に対して出される「4%の調整額」および部活・宿泊学習等の業務に出される「特別勤務手当」(「残業代ではない」ので最低賃金未満)はありますが。

 

 すでに退職された方が現役だった半世紀前は多少の「自主的・自発的」業務は可能だったようですが、今は、授業の仕方から、成績の出し方、果ては掃除の仕方まであれこれ言われる時代、今の残業はほとんど強制的にやらされているものです。

 最たるものが知教労設立以来訴え続けている「部活問題」。そもそも勤務時間外までの部活は「校長が主宰する職員会議」で決められた最終下校時刻に基づくものです。また、どのように決めたかにせよ、「部活顧問をやるかやらないか」の選択権が教員にない限り強制されていると言えます。決して「ボランティア」ではないのです。(ボランティアは自ら志願するものです。)

 

 生徒児童が在校する時間が、多くの学年で「大人の労働基準法上の勤務時間」と同じ8時間を超えている(小学校低学年は7時間)時点で、休憩時間さえ確保されていない教員が自由に動くことができないのは明らかではないでしょうか。

 最近、毎年恒例の「不祥事防止」について県教委からのプリントが配られましたが、なぜか長時間労働やパワハラについては配られません。教育委員会や管理職は長時間労働やパワハラこそが不祥事であり、また不祥事を生む土壌だと気が付き、改善してもらいたいものです。(公的文書である「出退校記録」の改ざんが多発している「不祥事」は大丈夫ですか?)

 

                               2019年6月29日

 

「先生の自由、急速に奪われている」(ウィズニュース) https://withnews.jp/article/f0190627002qq000000000000000W0by10301qq000019305A

新年度が始まって2か月 皆さんの職場はどうですか?

 2019年度が始まって2か月、皆さんの職場はどうですか。特に今年度異動した方は、前の職場との違いに戸惑われたと思います。初年度はなかなか口に出せないことも多いですが、異動者だからこそ、おかしいと気付くことも多いのです。

 

 例えば、中学校部活の朝練。県内・知多でも縮小傾向にありますが、一切行わない、6・7月のみ行わないなど対応は様々。教員の勤務時間からすれば(シフト制ではないので)7時半から朝練を行うと、16時には勤務が終了するはずで夕方には部活は行えないはずです。小学校部活についても名古屋市のように思い切って廃止しないと、来年の新学習指導要領で、県教委の進める働き方改革に逆行するという意見も出ています。

 

 運動会も話題に。5月下旬に運動会が行われた小学校も多いようです。ここ3週間とも週末はかなり暑く、熱中症の心配がありました。児童の安全管理はしっかり行われたように聞きますが、反面、準備等で教員の仕事が増え、学校によっては準備が勤務時間外までかかったということも組合員から聞いています。教員の健康についても考えてほしいという意見が出ています。

 

 学校訪問も市町・学校によって異なります。指導案がA4・1枚のところや、提出は2週間前で良いというところから、何度も検討会をしたり、2か月前に提出を求められる学校まで。長時間の「サービス残業」を伴ってまで必要でしょうか。精選できるところもあるのではないでしょうか。(名古屋市は半日日程です。)たいていの市町教委は「2か月前に出すことや、過剰な環境整備は求めていない」と知教労には話していますが、実際は?

 

 その他、休暇取得などの事務手続きや設備・備品・事務用品から管理職の言動(パワハラ等)まで、気になること、おかしいことはぜひ、この上にある「異動者アンケート」にお寄せください。匿名も可能です。(対応や相談が必要な場合は連絡先が必要です)お待ちしています。異動者以外の方・新任・講師の方も気になることがあれば「異動者ではないこと」を書いてお寄せください。

 

                                2019年6月4日

 

愛教労定期大会

 4月27日、愛知県教職員労働組合協議会(愛教労)定期大会が行われました。知教労も、愛教労に参加している組合の一つですので、役員や代議員等多くの組合員が参加しました。

 各地域の組合員が集い、県レベルでの労働条件などについて情報交換を行うとともに、今後の活動方針を確認しました。

 愛教労定期大会では、多くの組合員が思っていることを率直に発言・意見表明しています。20代の組合員も職場で大きな成果をあげたことを発言するなど、「声をあげること」の重要性を感じた定期大会だったのではないでしょうか。部活問題についても解決には程遠いですが、各地で進展が見られるとの報告が相次ぎました。

 今年度も憲法の精神を生かして、平和で民主的な職場作り、パワハラや長時間労働のない職場作りを目指していくことが確認しました。

 

 最近、各地で続々と愛教労に加入する教員が出てきています。ベテランも新人も関係なく平等に発言権が与えられる愛教労・知教労にぜひ顔を出してみてください。組合員以外が参加できる講演会や学習会もありますので、ぜひ当ホームページを定期的にご確認ください。

 

                                2019年4月29日

知多地方教職員労働組合(知教労)へようこそ

 知多半島の教職員の皆様、新しい年度が始まりましたが、いかがお過ごしでしょうか。今年度も、知多半島の教職員の皆様が、より良い環境で気持ちよく仕事ができるよう支援していきたいと考えていきますのでよろしくお願いします。

 知教労では3月21日に定期大会を開催し、新しい役員を選出し、新体制で活動を開始しております。

 何かお困りの際はぜひ、知教労の門をたたいてみてください。「法律や対処方法を知らなかったため、うまくいかず不快な思いをした、心を痛めた」というケースが多いようです。体や心を壊す前に一度ご相談いただくと、大事に至る前に対処できるケースも多々あります。

 長時間労働や、パワハラなどを防ぎ、協力して働きやすい環境を作っていきませんか。

 

近くの知教労組合員または

知教労事務局へ

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お問合わせはこちらから

<Tel. Fax. >

0569-77-4955

 

 

つながらない場合、名古屋市など、知多半島以外の教職員の皆様は愛教労へ

【TEL】 052-242-4474

 

連絡先

知多地方教職員労働組合

事務局

 <住所>

 470ー2201

 愛知県知多郡阿久比町
 白沢字北石根15-4

<Tel. Fax. >

0569-77-4955

   

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